会長挨拶

 

このたび、第124回日本循環器学会九州地方会の会長を務めさせていただくこととなり、大変光栄に存じております。

明治維新150周年、NHK大河ドラマ「西郷どん」で盛り上がっている鹿児島の地で循環器診療について語り合う場を設けさせていただけることに運命的なものを感じております。地方会は若手医師の登竜門的な意味合いもありますが、我々にとっても症例を通じて循環器診療に触れることが出来る場でもあります。特に近年はTAVIを軸とした内科と外科の連携、成人先天性心疾患(ACHD)を軸とした小児科と内科の連携など、数多くの場面でチーム医療の重要性が指摘されています。そういう意味では循環器領域に軸足を乗せている内科、外科、小児科が一同に会する本学会は非常に有意義なものであると感じております。

日本循環器学会九州支部長野出孝一教授の強い要望により、本会よりアジアセッションを新たに設けさせていただきました。今回は天陽会中央病院の加治屋崇医師のコーディネートにより、アジア各国で急性冠症候群に対するインターベンションに実際従事している中堅医師においでいただき、アジアにおける急性冠症候群に対する治療戦略の差違についてディスカッションをしていただく予定にしています。各国の違いに目を向けることにより九州における急性冠症候群治療戦略を再考する良い機会になるのではないかと考えております。

教育講演はフレイルと循環器疾患にフォーカスを当てて、日本のフレイル研究の第一人者である国立長寿医療研究センター副病院長の荒井秀典先生と心臓リハビリテーションのオピニオンリーダーである藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院循環器内科教授の井澤英夫先生に招待演者としてお話をいただきます。超高齢者社会の現在ではフレイルと心臓リハビリテーションは今後益々重要な領域になっていくと思われます。今後を担う若い医師の先生方にも是非とも勉強していただきたいと思っております。

男女共同参画企画では「ワークライフ・シナジーを語ろう!」と題して、会場と壇上が一体となる全員参加型の新しい形式でのセッションを企画しております。ワークライフ・バランスという言葉がさらに進化を遂げて、現在はワークライフ・シナジーという言葉になりつつあるようです。仕事と生活のバランスからさらに一歩進んで相乗効果を生み出しながら、生活と仕事の両立をどのように生み出したらいいのかを、若手女性医師から結婚・出産・子育て経験者まで幅広い観点から出席者全員でディスカッションが出来たらいいなと思っております。

今回は平成30年6月30日にかごしま県民交流センターで開催させていただきます。目の前には西郷隆盛の銅像があり、正面の道路からは桜島を垣間見ることが出来ます。ちょうど子持ちキビナゴの時期を迎えており、山の幸・海の幸もご堪能いただけると思います。一人でも多くの皆様が鹿児島の地に足を運んでいただき、循環器診療を学び、人的交流が盛んになることを祈念しております。

第124回日本循環器学会九州地方会
会長 大石 充
(鹿児島大学 心臓血管・高血圧内科学 教授)